1粒1粒すべてがそれぞれの個性をもつ、
海から生まれる奇跡の産物。
真珠は天然では産出が稀で加工がしやすく、「月のしずく」「人魚の涙」とも呼ばれているほどの美しい光沢に富んでいます。そのため、世界各地で古くから珍重され、人類が初めて身に着けた宝石が真珠です。
紀元前では、国を一つ動かせるほどの値打ちがありました。
ギリシャ神話では、愛と美の女神アフロディーテが海の泡から生まれた時、滴り落ちた雫が海に落ち真珠になったという素敵なお話もあります。
真珠王 御木本幸吉が真珠の養殖発明を100年前に成功させたため、現在市場に出ているほとんどの真珠は養殖真珠となっています。
養殖真珠はイミテーションとは違い、真珠貝に「核となる貝殻を球体に削ったもの」と「真珠貝の細胞」を挿核し、海に貝を戻して貝を育てながら真珠を育てています。
海と貝と自然の力に人間の力を補って、年月をかけて貝が核に真珠層を巻いて真珠を育てていくのです。
かつて養殖真珠は本物の真珠だと認められない時期がありました。養殖真珠が現れたことによって、天然真珠の価格が暴落し、市場が大きなダメージを受けたからです。
しかし養殖真珠の登場は、天然貝の乱獲を防ぎ、絶滅しかけた真珠貝を守り、資源の奪い合いから民族が死に絶えるという歴史、民族からの支配を解きました。
養殖真珠は、日本人が愛という大きな志で作り上げた大きな功績であり、生産される真珠に至っては養殖と天然、何ら変わりない「生命の証」であるという事を感じて頂ければと思います。
真珠の種類
真珠の種類は、貝の違いで変わってきます。
貝殻の内側の色や輝きによって、真珠の色や質感が変わります。
色はピンク・ホワイト・クリーム・グリーン・ゴールド・グレーなど。
アコヤ真珠独特の強い光と優しい巻き感、虹彩色豊かな柔らかさを持っています。
商品により、自然の美しさを保つため調色している場合もあります。
色はピーコック・グレー・ホワイト系・ブラック・ブラウン系・ピスタチオなど。
引き込まれるほどの艶感と、はっきりとした色の違いが感じられます。大きなサイズも多く魅了されます。
色はホワイト・ゴールド・クリーム・シャンパンなど。
黒蝶真珠と同じく南洋真珠は貝が大きいので、大きなサイズの真珠が出来ます。また、同じホワイトでもアコヤ真珠のホワイトとは質感や色味、光も違って、重い光を放つように感じます。(個人の感想です。)
色はナチュラルカラーでもホワイト・ピンク・パープル・オレンジ・ゴールド・イエローなどがあり、様々なカラーを楽しめます。
以前は琵琶湖などでもライスと呼ばれるお米のような淡水真珠がたくさん取れ、とても高価でした。ですが、中国産の安価な淡水真珠が売られるようになって価格が暴落しています。また一時期は、霞ケ浦で採れるカスミガと呼ばれる、美しく大きな真円にちかい淡水真珠が作られ、ヨーロッパなどでとても高価な値段で売買されていました。
淡水真珠と呼ばれるだけあり、淡水でしか生息しないため、湖で生産されます。また、挿核は行わず外套膜細胞だけを挿入します。
中国産の中には染色が酷く、ペンキを塗ったかのような色をしているものもあります。色落ちして洋服が汚れないかよく確認してから購入されることをお勧めします。
色は主にホワイト系。パープル系のものも産出される。
半球形の真珠です。真円の核を挿核して真円を作ることが難しいため、半円の核を貝殻の内側に貼り付けて半円形の真珠を作ります。稀にハート型や、雫型のマベ真珠も流通しています。
食されるアワビです。ご覧になった方も多いかと思いますが、アワビ貝の内側はキラキラと虹のように輝いています。あのキラキラが真珠成分です。
なかにはこの虹彩を持たない真珠もありますが、現在真珠として流通しているほとんどのものは、この貝殻の内側がキラキラと輝く真珠貝で作られたものです。
コンク貝の裏側は、ピンク色のツルンとした質感でキラキラしていません。ですので、その貝から作られる真珠もまさに同じ質感をしています。
コンク貝は巻き貝であるため挿核は不可能であり、コンクパールのほとんどは天然真珠です。
基本的に真珠層を持つほとんどの貝は真珠を産することが出来ます。例えば、ハマグリやアサリ、シジミなどでもです。
ですがご存知の通り、これらの貝の内側は白い乳白色であり、真珠が出来ても輝きはほぼアサリやシジミの貝殻の内側と同じくらいになるとお考えください。
真珠貝から作られる真珠はどれも本当に美しく、それぞれの個性があり、魅力的です。
ぜひ、シーンに合わせて色々な貝からの贈り物を手にしてみて下さい。
この他にも、真珠にはまだまだ知られていないことや魅力がたくさんあります。
随時、FacebookやInstagramなどでご紹介して参ります。
少しでも「真珠」というものに興味を持っていただければ嬉しいです。